第100章 恋人を作ったの?

有岡里穂は持ち歩いている救急ケースを開け、その中の冷却カートリッジから新しい薬剤を取り出した。

入院していた間も、彼女は決して暇をしていたわけじゃない。おじいちゃんとおばあちゃんが見舞いに来るたび、阿部蓮太郎の病状の進行と、解決すべき核心について、何度も何度も意見を交わしていた。

そのたびに有岡爺さんはどこか歯がゆそうだった。こんな病気、そう簡単に治るはずがない。里穂には少しでも休んでほしい。けれど、その話を持ち出すたび、里穂は譲らなかった。

有岡里穂は真っ直ぐな目で言った。

「おじいちゃん。医者が費やす時間なんて、いくらあっても足りないよ。私のしんどさなんて、体内で毒が臓器を攻撃す...

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